ナナシナ日記

熊本発、無所属、新人。ナナシナタロウの日記です。youtubeチャンネル→【https://goo.gl/B0kt6a】

北海道からの旅⑤

北海道からの旅⑤

 

いまさら

去年の夏の旅をたらたらと書いている。

でもなんか、色々思い出すので、よい。

 

前回、

夜の路上ライブまでの時間

神社で時間を潰してたら

カラス少女を見た

 

【路上ライブ】

前回、カラス少女を見てから

 

その日の夜に狸小路

路上ライブをしてみた。

 

してみたのだが、特に誰も止まってくれず

くそう、と思い次の日も歌ったところ、

2人だけ聞いてくれた。

 

1人は、デモのCDも買ってくれて

とても嬉しかった。

 

そんなノホホンとした

時間だったので、事細かに書き留めるような

感じでもなく。

たくさん練習して、いつかまた

この場所に来ようと誓ったのだ。

 

 

【コインランドリーに導かれ】

 

路上ライブなんかをしながら、

札幌周辺をうろうろしてたのだが、

3日も滞在すると飽きてくる。

 

この後の予定としては、翌週から

北海道の夏フェス=ライジングサンに

参加予定なのと

 

その後、地元から北海道まで

わざわざ飛行機でやってきてくれる

友人、Mくんと合流することくらいである。

 

その間の5日間くらいは

まったくノープラン。

 

どうしたものか。

 

そんなことを思いながら

コインランドリーで洗濯をしていると

従業員のおじさまに

「なんかいい場所ありますか」

と聞いている自分がいた。

 

明らかに業務中であったが

これがまた気さくな

おじさまで

 

親身に話を聞いてくれる。

好きです、北海道。

 

そして、

おじさまとの審議の結果

その日のプランを決定。

 

札幌から

ニセコ地方へドライブ

帰りに豊平狭(とよひらきょう)

という温泉に寄ろう。

 

というもの。

おじさまは付いてきません。

 

この豊平狭温泉は、札幌から

小一時間くらいで

地元の人は結構行くらしい。

 

なんでも、温泉地ではあまり

見ることのない「ある食事」を出しているらしい。

 

いいですね。このプラン。

やはり地元の声って大事。

 

おじさまありがとう。

 

てなことで、

早速、ニセコ方面へ。

 

 

 

いいですね。

ニセコ方面。

北海道って感じの風景がひろがっております。

 

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※よい景色だ

 

倶知安(くっちゃん)町というところで

じゃが祭りがあってました。

 

じゃがいもの詰め放題やってたり、

じゃがいもの屋台がたくさんあった

 

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※やはり北海道のじゃがいもはうまい。なんか甘い

 

 

なんやかんやで

無事にニセコ方面を満喫。

大自然は、心を洗ってくれる。

いいね。

 

その日も宿は札幌だったので

札幌に向かいハンドルを切る。

 

しばらく走り、

予定通り

おじさまおすすめの

豊平狭温泉に立ち寄ってみる。

 

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時間は夕暮れどき

 

よしよし温泉だ。

おじさまの言っていた

珍しい食事もどんなもんか気になるし

 

と思ったのだが、

せっかくだし

温泉に入る前にランニングしようと

思い立つ。

 

旅先で運動不足にならないように

ちゃんとこういう準備もしているのだ。

北海道の大地を走る自分。

 

いい。

響きがいい。

 

ランニングウェアに着替え

温泉沿いの歩道を走る。

 

しかしながら

すっかり日が暮れてきた道。

こりゃ、早めに切り上げないと

真っ暗になってしまって

怖いなぁ。

 

そう思った矢先。

 

草むらに向けて

カメラを構えるおじさんに出くわした。

 

三脚を立て、道沿いから

さらに奥の茂みに向けて

カメラを構えているのだが

その先はメチャクチャ暗い

超暗闇。

 

なにを撮っているんだろう。。

 

そう思っていると

目が合ってしまった。

 

ガサガサとおじさんが

草むらから出てくる。

60代後半といったところか。

 

「こ、こんにちは。何を撮っているんですか?」

 

聞いてしまった。

 

「虫だよ」

 

おじさんはそう答える。

 

虫?。。

 

すげー真っ暗だけど

 

映るのか?

どういうシャッターの切り方しているのだ。

 

「そうですか、じゃあ失礼します」

 

そう言いかけたところで

 

「お兄さんは旅行?」

 

おじさんの口撃が始まった。

 

「ええ、熊本から来てて。。」

 

「熊本! 昔仕事で、住んでたよ。

 いやー懐かしいなぁ」

 

奇遇なことに、熊本在住経験があったおじさん。

当時の話を色々と聴かせてくれる。

 

私としては、正直、早く温泉に戻りたかった。

すでにあたりは真っ暗だった。

 

現代のカメラで虫が撮影できる明るさとは

私には思えなかった。

 

見知らぬ土地で

暗闇の中

虫を撮影している

おじさんと

ふたりきり

 

私にとって

決して心地よい状況ではなかったのだ。

 

「じゃあ、頑張ってください」

 

そういう感じで話を切り上げようとするたびに

 

「いやー懐かしいなぁ、あれは

 何年前かなー」

 

といった具合に、会話を続ける

おじさん。

 

ふたりの口防は20分ほど続いた。

 

やっとの思いで

おじさんに別れを告げた時には

 

自分の足元も見えにくいほど

暗くなっていた。

 

来た時よりも

ゆっくりとしたペースで

道を戻る。

 

まぁ、あのおじさんも

懐かしんでくれたなら

よかったかな。

 

そんなことを思いながら

駐車場に着く。

 

すっかり暗くなった

夜空を見上げなあら

自分の体の

変化に気づく。

 

久しぶりに運動をしたことで

さっぱりとした

全身の疲労感と

 

両足のかゆみ。

 

かゆみ。

 

携帯のライトで

足を照らすと

 

両足がメチャクチャ

蚊に刺されていた。

 

なるほど、

あの草むらには

虫がたくさんいることは

間違いなさそうだ。

 

頑張って。

おじさん。

映るかどうかは、しらんけど。

 

さて、温泉に入ろう。

 

 

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※珍しい食事とはインドカレーであった。

 温泉地において本場のインド人が作るという本格ぶり。

 外観とのミスマッチがたまらない。ホタテカレーを食べた。

 

続く→