ナナシナ日記(Done Den Words)

熊本発の音楽プロジェクト(Done Den Words:ドンデンワーズ)で活動中。ナナシナタロウの日記です。youtubeチャンネル→【https://goo.gl/B0kt6a】

テスト

テスト。テスト。ちゃんと書けているだろうか?

 

 

テストといえば、高校生の頃を思い出す。

 

高校2年。

 

当時酷く勉強嫌いだった私は、追試験を受けるのが常だった。

 

追試自体は嫌いではなかった。直前に講座が開かれて、先生たちは猿でも分かるように教えてくれるし、なにしろ追試ではいい点数が取れた。(100点がザラなレベル)

 

しかし、高校2年の夏。

 

この年の追試のことを思い出すと、私は切ない気持ちになってしまうのだ。

 

 

 

その夏、中学からの同級生であるU君(以下:アイツ)が、都合により関西へ転校する予定だった。

 

中学の頃からつるんでいた友人たちは、当然このことを残念に思い、ならばせめてもの思い出作りにと、アイツの出発前日にオールナイトで遊ぶことを企画したのだ。

 

当然、私もそのことを楽しみにしていたのだが、ひとつ問題があった。

 

 

オールナイトの翌日、つまりはアイツが空港を出発する日の朝に、私は追試を受ける予定になっていたのだ。

 

 

いくら余裕しゃくしゃくの追試験とはいえ、さすがに睡眠ゼロで挑むのは危険だ。

 

これにより前日のオールナイトは、早めの帰宅を余儀なくされた。

 

何よりも、空港までアイツを見送りに行くことが出来ないのがとても寂しかった。

 

でも仕方ない。追試験なのだ。学校よりすぐりのおバカちゃんに残された最終検問。

 

いま思えば、高校生の若さにかまけてしまえば、オールナイトでもいけたのではないかと思う。

 

しかし、神経質なところのある私は、確か3時頃にその会を後にして自宅に帰り、翌日の追試験に備えた。

 

その夜はとても楽しく、アイツにもう会えないのかと思うと、とても寂しかった。

 

 

追試験当日の朝、テストが始まる前に、アイツにメールを送る。

 

「みんなは一緒に行くみたいだけど、見送りにいけんくてごめん。お前が飛行機乗るころに、丁度試験が終わるくらいだわ。…ま、元気でな!」

 

切ない気持ちを胸に、試験が始まった。試験監督は六郎先生(仮名)。

 

ぶっちゃけかなりお爺ちゃん先生で、2年目でもまだ僕の名前を覚えてくれない、なにかと心配な先生だ。

 

追試験が始まる。

 

やはりかなり簡単だ。制限時間は60分だが、10分程度で終わってしまった。

 

 

ここであるアイデアを閃く。

 

あれ、これ試験を抜ければ空港に間に合うんじゃね?

 

その日私は学校までこっそりバイクで来ていた。

 

もう、これしかない! 

 

意を決して立ち上がる。

 

出口に向かうと、当然六郎が道を塞ぐ。

 

「おい、どこにいく?」

 

「すいません、用事があるので、早退していいですか?」

 

「お前、これは追試だぞ。試験だぞ。留年がかかっとるのだぞ。馬鹿かお前は。しっかり最後まで考えろ。」

 

くそっ、これだからジジイは嫌いだ。俺の名前も覚えやしない癖に。

 

席に戻る。

 

しかし、それから1分、2分と時間が過ぎ

 

アイツのフライト時刻が近づいてくる。

 

まだ、今出れば、間に合う。みんなと、アイツがいる空港に。。。

 

再度席を立つ。六郎が立ちはだかる。

 

「お前、馬鹿なのか? 戻れ!」

 

クッ…

 

「だいたい、用事ってなんだ。しょうもない嘘はよせ。馬鹿野郎。」

 

くそう、言いたい放題言いやがって

 

俺は、俺は、、

 

 

 

「俺は、ただ友達の見送りに、空港まで行きたいだけです。」

 

 

 

その瞬間、六郎は右手に持つ出席簿で私の頭を強く叩いた。

 

バシッ!!!!

 

「馬鹿やろう…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「早く行け!」(ドヤ顔)

 

 

 

 

 

 

えっ、、

 

 

 

 

 

六郎

 

 

 

かっけぇじゃねえか。。。

 

 

 

 

 

そういうキャラなの、そういうキャラだったの。

 

かっけえよ。

 

人の名前すら覚えられないもうろくの癖に、

 

かっけえよ。

 

 

そんな意外な理解者の登場で、

 

見事私は、空港に見送りに行くことが、できた。

 

 

 

ただひとつ、残念なことは

 

アイツが飛行機の時間を間違って遅く教えていた為、

 

私が到着したときには、

 

全てが終わった後だったということくらいだ。

 

 

ありがとう六郎。